北会津村誌 -127/534page
1、昭和三十九年度の計画と着手 土地改良法の一部改正があって、県営事業として圃場の整備事業や、換地 計画をたてることができるようになり、昭和三十九年、全国多数の中より、村人の強い要望と、中荒井村が先駆 した実績が買われ、中島村と北会津村の二ヵ村が採択実施され、新たに県営圃場整備事業として認定を得、同年 第一次計画着手の運びになった。これは四十三年度一応完了予定で、四十一年また第二次農業改善事業を申請、 同年五月、指定前に既に着手、これも四十三年度には完了の予定である。県営圃場の第二次整備事業調査の測量 は四十一年度に完了し、その第二次の計画審査も済んだので、これは四十二年度から着手している。何れは北会 津の殆ど全域に対する一貫した構造改善事業として着手しているので、中途挫折すると、全くちぐはぐなことに なってしもう。第ニ次施行地域は東麻生・柏原・下米壕・上米塚・三本松・古館・宮木・麻島の八区で、宮木の一部が本郷町 にのびている。これに含まれる水田面積は三八四・二一ヘクタール、畑面積二三六・八六ヘクタール、その他原 野・山林・道路・水路を併せて全地域は七四八・六四ヘクタールに達している。この中に含まれる原野・山林の 六七・三五ヘクタールが、扇状地地形の景観として、雑木林・河原などになっていたわけであるが、これらが全 部掘起されて、見事な平坦な耕地に化する日が目前にきている。
この総事業費は事務費で四〇〇万円、事業費で一億九千四百二十五万四千円と予定されているが、内国庫が三 七・四三パーセント、県が二六・〇八パーセント負担してくれるので、残り三六・四九パーセントを地元で負担 し、一部を長期借入などし、受益者負担は約二千万円、反当り約三、二六二円に達している。この大半の事業はかんがい事業で、荒川用水路および思い堀用水路、麻生掘、宮川・金谷の用水堀など用水路 工事に使用される。この他用水には深井戸・揚水機などの施設が計画されている。