北会津村誌 -209/534page
一、葭谷地 村に続て西に有、東西十間、南北三間
一、葭淵谷地 村の西二町十四間にあり、東西四十間、南北八間。
一、十二所新田の前葭谷地 村の西北一里二町二十八間に有、東西一町二間、南北十二間、此谷地に沼あり、東西四十六間、南北十四間、小鮒鮠有、黒鴨時に随て住す。
川
一、鶴沼川 村の西五十二間にあり、河原幅一町八間、川幅十五間、源三有、其一は下野と奥州との界山王峠より出る。又一は白川領の内、羽鳥村とつながいと、云所に鶴沼あり、沼の滴り野中川、湯本村、枝松村、葦野原村を経て田代村の下に至て山王峠の沢水と合う。是より小出村、葦野牧村、小塩村、小谷村、加塩村、大門村、大石村を過て向羽黒山根の麓より西へ流れ、本郷新田村、上荒井村、金屋村、後庵村、大嶋村を経て安田村に至る。又一つは西尾俣の内、矢梶村より出る沢水、観音堂村、馬木内村を経て東尾俣より流るる沢水と落合、村の根にて合し、東北へ流れ、高田村に至て宮川と云、其より北へ流れ、安田村の東一町余にて鶴沼川と宮川二水合て西北へ流て西麻生新田村を過て当村に至て又西北に流れ、宮袋新田村、十二所新田村、宮下村、館村、台村、和泉村、泉新田村を経て稲川領上金沢新田村へ流る。鱒、鮭、鮠、大雑喉、かちか、はち魚あり、此川常には歩渡り、春秋は水出て船にて往来す。
一、米一石四斗七升を出して逆瀬川村、軽沢村山に入て薪を伐る。
貞享二年書上げ
会津郡宮袋村 十里
一、若宮八幡 祭礼九月九日、下荒井より社家来祭。
相殿 当所富士権現、稲荷、大神宮二、若宮八幡。
一、菩提所 真言宗心宮山本休寺、高三石三斗壱升五合、村寄進。