北会津村誌 -219/534page
右之原に薬草有、免絲子、茜根、車前草、忍冬、紫胡、山茨菰、麦門冬、天門冬、苦参、覆盆子。
谷地
一、葭谷地 村の南二町十九間に有、南北二町五十七間、東西六間、葭鳥、里鴨住す。
堰井出水
一、毘舎聞どろ 村の南一町五十間にあり、幅五間半、原二つ有、其一は同郡西麻生村の西北に湧出る大清水なり。又一は向羽黒山下より取用る水也。伝て云ふ、昔此淀に木仏の毘舎聞水底より浮び出て玉ふ。此処の者取上げ当村の多聞院に安置す。年暦不詳因之淀を毘舎聞どろと名く。此より西北へ流れ、鷺林村を経て蓼川に入る。小雑喉、小海老あり、真鴨、小鴨、時に随て住す。
一、村野原に有所の鳥、雀、青鷺、五位鷺。
一、米一斗八升を出して逆瀬川山に入て薪を伐る。
貞享二年書上げ
一、会津郡寺堀村 出新田四町南隔有、家並軒住す。田舎道八里
一、鎮守富士権現、祭礼九月九日下荒井より社家来祭。
相殿 雷神 稲荷
一、鎮守御嫌にて三間梁の家不造、井不掘。
一、菩提所真言宗多門院高壱石三斗九升二合寄進す。
一、葭野、村南にニカ所有、此御役金壱分二朱宛上納。
一、逆瀬川へ米壱斗八升宛年々出、柴を取。
一、漆役木数八十一本分有、蝋燭上納而不足分代納。
一、中荒井へ代七百匁と相場米二斗宛年々出、大川舟橋渡