磐椅王国 -005/034page
5.猪苗代湖(いなわしろこ)ミズスギギケ群落(ぐんらく)(猪苗代湖北岸)
1996年4月、約20年ぶりに打ち上げられたマリゴケ(天神浜)
猪苗代湖のミズスギゴケは、シッポコケ科のススキゴケ属で、学術名を「ヒロハノス スキゴケ」といいます。酸性度が強くきれいな水の水深2〜3mの湖底に生息しており、 長さは大きいもので30cmにもなります。この蘇苔が波の作用によって引き抜かれ、球状 を成したものがマリゴケとして時々湖岸に打ち上げられる事があり、これは学術上極め て珍しい現象です。(国指定天然記念物)6.ニホンカモシカ(吾妻山地)
ニホンカモシカは、偶蹄目ウシ科ヤギ亜科シャモア族カモシカ属に分類される動物で、 家畜や野生化したヤギを除けば、日本に棲む唯一のウシ科の動物です。本州の東北〜中 部地方にかけて広く分布していますが、一部近畿〜九州の山岳地帯にも生息しています。 この様な中で猪苗代町の北部は、昭和五十四年に文化庁・環境庁・林野庁の合意のも とで設定された朝日・飯豊山系カモシカ保護区域の一部となっており、その生息状況と 環境・被害調査が実施されると共に保護と対策が図られています。(国指定特別天然記念物)カモシカの一日
カモシカの一日は一年を通じて、 主にえさとりや反すう、休息、 ねむるだけのとても単調な毎日 をおくっています。7.イトヨ(山潟)
トゲウオ科に属すイトヨは、背びれの前 方に3棘を持ち、植物破片で巣を作る珍し い魚で、陸封型と降海型があり、前者のも のは北海道・青森県・福島県・栃木県・福 井県の湧水域に分布しています。本町山潟 地区の堤や川にも陸封型のイトヨが生息し ています。体長は5〜7cmで、鱗はありま せんが、体側に鱗板を持っています。−天然記念物−