磐椅王国 -009/034page

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−古 代−

21.磐椅神社(いわはしじんじゃ)(西峯)
 延喜式内社磐椅神社は、『文徳実録』巻七によれば斉衡二年(855)正月二十八日に陸奥国 磐椅神に従四位下を加えるとあって、古くから会津嶺の神として最も崇拝され、その格 式も高く、往時は社殿も壮麗で、神興の御渡や流鏑馬などの神事もおこなわれた郡内− の大社であったといわれます。祭神は山上より還座した大山祇神、埴山姫神ですが、こ れは民話に登場する弘法大師に調伏された足長・手長明神のことです。  神道に造詣の深かった会津藩主保科正之も寛文十二年(1672)の八月に参詣し、没後未 社としてこの地に葬ることを遺言しています。

22.西峯遺跡(にしみねいせき)(西峯)
 磐椅神社の南側、表参道を中心とした東西200mX南北300mに広がる縄文時代中・後 期の遺跡で、昭和四十四年からの4回にわたる発掘調査によって、複式炉を持つ竪穴住 居跡や大木7a〜9・勝坂・安行式の縄文土器、石鏃・石槍・石斧・石匙・石錐・石箆・ 石錘・磨石・敲石・石皿などの石器、土偶・土板・石偶などの貴重な考古資料が発見さ れています。(町指定史跡)
磐椅神社境内

23.大神遺跡(おおがみいせき)(磐根・大神新田)
 旧石器時代最終末期・縄文時代前期の遺跡 で、字大神地内の県道翁島停車場線の下側に 広がる水田一帯がその範囲です。A地点から は昭和四十二年に神子柴系の大きな石槍が発 見され、B地点からは昭和六十三年に獲物を 捕獲するためのTビットと呼ばれる細長い落 とし穴が多数検出されています。

23.林□遺跡(はやしぐちいせき)(川桁・林口)
林□遺跡
林□遺跡出土の石器

 大神遺跡と同様に旧石器時代の終末期・ 縄文時代前期の遺跡で、白津集落東側の畑 地に立地しています。旧石器時代の石器に は尖頭器・彫刻刀石器・スクレイバーがみ られ、これらは倒木痕の堆積土中より一括 して発見されていますが、恐らく当時は木 の根元にデポ(埋納)として置かれていたも のと考えられます。
−古 代−


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