目で見る 熱塩加納村の文化財 -039/144page
温泉神社の大杉
(昭和五十八年三月十九日指定 天然記念物植物)
示現寺対岸山上の温泉神社拝殿前にある。この大杉は天然杉で、目通り六・五m、樹高約二十五m樹齢は一、〇〇〇年に近い古木である。大正九年(一九二〇) 四月十七日温泉街は大火により焼失、この時の飛火によってこの杉の外皮が一部焼けこげ頂部が枯損しているが樹勢は旺盛である。
杉は昔より神の依代とされ、本村の象徴村の木に指定されている。
この大杉は本村最古にて最大であり、信仰上また植物生 態学からも貴重な存在である。
弥生土器6点
(昭和五十八年三月十九日指定 有形文化財美術工芸品)
昭和五十三年八月二十日、福島県道跡地名表に登録されている岩尾集落佐原義春宅地内から発見されたもので、福島県文化課の学術調査により縄文時代より弥生時代への移行期(紀元前一〇〇年前後) の再葬墓の土坑内より出土したものである。
出土土器は会津北部地域においては唯一つのものであり、その時代の生活様式(葬制)、土器の編年資料、美術的価値の上からも貴重な遺物である。
現在村民会館ロビーに展示されて一般観覧に供している。