目で見る 熱塩加納村の文化財 -041/144page
碑は寺域の奥、山上鞍部に建つ開山堂向って左側、大銀 杏樹の下、歴代住職の卵塔墓碑群の中にある。
碑高一三四Cmの川原石板碑で、一面の片平な四方に縁を とり、その中に蓮花座の上に梵字三つ、上は無量寿如来 (阿弥陀仏)、下二つは勢至・観音菩薩で阿弥陀三尊仏を意 味する。その下に正安三年(一三〇一)七月二十三日、左 右に諸行無常、是生滅法、生滅滅巳、寂滅爲楽、孝子敬白 の二十字が陰刻されている。
この碑は真言宗時代、鎌倉時代末の本村唯一つの最古の 板碑で、当時の信仰を知る貴重なものである。