わたしたちのまち山都町-096/110page
2)大林堰
大林堰は,山都町にあるいくつかの堰の中の一つで,早稲谷から洲谷まで長いトンネルを堀ってつくられたものです。現在も大林地区の米づくりにはかかせない大切な用水路になっています。
江戸時代のはじめのころ,大林地区では,山から流れてくる沢の水で米をつくっていました。しかし,沢の水だけでは,十分でなかったので,たくさんの水を田に引きたいとみんなが思っていました。ちょうど,山をはさんでうらがわに早稲谷川が流れていたので,この川の水をどうにかできないかと考えました。なんども工事をくりかえしなせきがら,とうとう長さ12キロメートルの用水路(堰)をつくって早稲谷おおばやし川から水を引くことができたので,大林地区の人びとは,安心して米づくりができるようになりました。
そのころは,今のような機械がなかったので人の力だけで工事が進められました。そのために何年もかかってやっとの思いで工事を完成させることができたのです。
大林堰トンネル