高郷の地質と化石 会津化石研究グループ -027/066page
が、1995年アメリカ(シカゴ)にある Society of Vertebrate Paleontology(古脊椎動物学 会)に発表された結果、アイヅタカサトカイギュウは、学名が Dusisiren takasatensis と いい、歯のあったドシシーレンが、やがて歯のないオオカイギュウにいたる進化の中で、歯が なくなる直前の、新種のカイギュウとして認められました。アイヅタカサトカイギュウは、頭 骨化石の長さから、体長が約3.7mと推定されています。
このように、アイヅタカサトカイギュウは、大変保存の良い頭の化石を含むばかりでなく、 日本のカイギュウの進化史を知る上でも貴重なものであることから、1997年福島県天然記念物 に指定されました。
第13図 ヒドロダマリス亜科の Hydrodamalinae 頭蓋骨(腹側面)の進化の特徴