会津盆地西部地区の農業 - 064/100page
古潟沼(ふるかたぬま)(会津高田町)
今から約300年前に古潟沼のため池を高田村郷頭(ごうがしら),田中五郎三郎の測量(そくリよう),設計(せっけい)により,のべ950名の人足(にんそく)を使って完成しました。東西約720メートル,南北約108メートル,深さがおよそ5.4メートルです。
その後,会津藩の殿様(とのさま)は,新しい田を作ることに力を入れたために田んぼもふえ,人口も多くなってきました。そのため,今までの古潟沼の水では足りなくなってきました。そこで,もっと水を多く貯めることができる方法はないだろうかと考え,およそ200年前に「坊(ぼう)ヶ沢(さわ)堤」が造られました。それにより用水は、ふえましたが,いったん日照りになると水不足となり,まだまだ大へんでした。これを解決するために,今から180年前に古潟沼の大改修(かいしゅう)工事を行いました。工事期間は6月から10月までの5か月間で,人足は17,802人を数え,会津の各地方から集められたと言われています。
はじめに古潟沼ができてから,およそ100年後に,ようやく今まで以上に大きな古潟沼ができたのです。
◆場所 会津高田町大字雀林字堂平 ◆堤の高さ 8.4m
◆堤の長さ 97m ◆受益面積90ha
◆貯水量40,000m3