会津盆地西部地区の農業 - 072/100page
(3)高橋頭首工(たかはしとうしゅこう)の改修工事(会津高田町)
「高橋頭首工」は,宮川と東尾岐川の合わさる尾岐地区の高橋にあります。この堰は古い歴吏があり,今から400年以上も前に造られました。造られた当時は,川を川石や青柴(あおしば)でせき止めたかんたんなものであったので,「柴堰(しばぜき)」の名前がつけられたと言われています。
この堰に貯(たくわ)えられた水は会津高田町の旭,藤川地区のかんがい用水として使われ,会津本郷町の玉路地区をもうるおす大切な役めをはたしていました。
その後,たび重なる大水や,水の権利(けんり)をめぐる地域の農民たちのあらそいなどがありました。昭和35年(1960年)に柴堰とその下流にある高田堰,永井野堰の三つの堰を合わせておおぜき「大堰」を築いたことにより,こうした問題は解決することができました。平成8年には,大規模な改修工事が行われ,これまでよりもたくさんの水を貯えることができる近代的な堰(頭首工)になりました。
▲高橋頭首工の用水利用地域
▲改修工事後の新しい高橋頭首工