ふるさと「新鶴」 -014-015/024page
産業
豊かな恵みと確かな技術が、未来への大きな原動カとなる。
豊かな自然に恵まれた新鶴村の主要産業となるのはやはり農業です。米をはじめ、特産物の薬用人参、菊、生食ぶどう、和なし、加エぶどう、アスパラガス、加工トマト、インゲン、シイタケ、リンゴなど、山間部から平野部まで、それぞれの特性を生かした農作物が栽培されています。
特に、稲作は古くから盛んで、現在もなお会津地方の米どころとして知られています。しかし、その経営形態は、稲作のみを行う形態から、さまざまな農作物を扱う複合経営へと移行してきています。また、時代の流れとともに、若い世代の農業離れも進んでいるのが現状です。
そこで村では、働き手の不足している農地を集約し、さらに機械化による農業の大規模経営化を進めております。これにより、農業の生産性が高まり、地域が一体となった農業経営に取り組むことができるようになりました。ここで大きな役割を果たすのが、平成9年より稼動のカントリーエレベーターであり、この施設を十分に活用していくための受託組織として9地区に利用組合がつくられ、これからの稲作に向けての新たな展開が始まっています。全国第1位の生産量と販売額を誇る村の特産品・薬用人参があり、その栽培跡地の活用が課題となっていました。そこで生食ぶどう、和なしの生産が本格化し大きな成果を上げています。
村では集落環境整備にも着手しており、若者の定住にもつながるものとして期待されています。
また、村としての新しい発展を考えたとき、工業も欠かすことのできない産業です。現在、村内では弱電関連と縫製関連の企業が中心となっていますが、経営規模はあまり大きくなく、就労の場としても女子が中心となっています。そこで、村では「農村地域工業等導入計画」を策定し、企業誘致を積極的に推進しています。これは、村内の経済を活性化するだけでなく、若年男子の就労の場の確保にもつながり、若年人口の流出にも歯止めをかけることができるものと考えられています。
また、観光も新たな産業として注目を集めています。「新鶴温泉健康センター」と宿泊研修施設「ほっとぴあ新鶴」は、近隣の市町村からも多くの観光客を集め、会津ころり三観音のひとつとして名高い「中田観音」とともに大きな観光資源となっています。村では、これらの観光資源を結び付けルート化するとともに、ふるさと観光物産館の有効活用、「ワインまつり」の開催など、農業とも調和のとれた観光を目指しています。