私たちの郷土 昭和村 - 019/099page
道祖神は,村に入る悪魔(あくま)を防(ふせ)ぐ目的(もくてき)がありました。双体(そうたい)(2人)の道祖神は男女の縁結(えんむす)びや夫婦円満(ふうふえんまん)と子孫(しそん)の繁栄(はんえい)を願って建(た)てられたものといわれています。よく見てください。わたしたちの無事(ぶじ)な成長(せいちょう)をほほえんでいるようですよ。
また,村内各所には,お地蔵様(じぞうさま)(地蔵菩薩(ぼさつ))もあり,信仰をあつめています。
7.伝統的(でんとうてき)な技術(ぎじゅつ)を生(い)かした「からむし織(おり)」
みなさんは,「からむし」を知っていますか。からむしは,ちょま(苧麻)またはあおそ(青苧)といいます。イラクサ科のなかまで,宿根性草木(しゅっこんせいそうぼく)の植物(しょくぶつ)です。
昭和村での栽培(さいばい)の由来(ゆらい)は,先人(せんじん)の言(い)い伝(つた)えによると,昔,「平城(奈良(なら)」から苗(なえ)を持ってきて植えたのが始まりといわれています。長い冬の間の女性(じょせい)の仕事(しごと)となっていました。
からむしの栽培は本州(ほんしゅう)では昭和村だけに残(のこ)った技術で,この独特(どくとく)の繊維(せんい)を紡(つむ)いで織(お)った織物(おりもの)がからむし織の伝統文化(でんとうぶんか)です。
今,この大切な文化財を後世(こうせい)に残すため,さまざまな試(こころ)みがなされています。
村では,からむし織関連(かんれん)の技術者たちを伝統技術保持者(ほじしゃ)として認定(にんてい)しています。
平成6年,体験(たいけん)と後継者(こうけいしゃ)づくりを目的(もくてき)とした「からむし織姫制度(おりひめせいど)」も始められました。