ゆたかな下郷町の自然-009/105page
【ハッチョウトンボ】
下郷町内で、ハッチョウトンボの生息しているところは少なく、四箇所程確認できる。
沼山湿原には、多くのハッチョウトンボはみられないが、わずかに生息している。
ハッチョウトンボは、日本のトンボの中でいちばん小さいトンボなのである。おすは、からだが真っ赤で目につくが、めすはみつけにくい。(写真は・めす1993・7月撮影)
【観音沼】(みたらせ沼)
観音沼は、まわりが森林にかこまれた標高890mの沼で、生活環境保全林として管理されている。
沼の中には、浮き島があって、浮き島には、貴重な動植物がみられる。
季節ごとの花や紅葉、虫や野鳥が訪れて人の心をなごませてくれる。自然林と人工林がとけあった観音沼ならではの美しさはかくべつである。(写真は・夏の浮き島)
【観音沼の紅葉】
観音沼の紅葉は、独特の色彩である。
沼のまわりには、ツリバナ・ナナカマド・マヤボウシ・ガマズミ・コブシ・ムシカリなどが美しい実を実らせる。
水中には、ヒルムシロ・ジュンサイ・ヒツジグサ・ミツガシワ・タヌキモなどの水生植物があり、ヤナギ・ナラ・サクラ・カエデ類の紅葉と、スギやアカマツの緑とがとけあって美しい秋を沼の水面にうつし出している。