博物館学習指導の手引き-042/098page

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関連単元名:米づくりのむらから古墳のくにへ
展示コーナー:c:豪族と古墳
資料名:羽山横穴の壁画と出土品


羽山横穴の壁画
羽山横穴の壁画

羽山横穴の壁画は奥壁に人物4人・馬3頭・蛇行文1条・長方形のシルエット1つ・鹿2頭・線で連結した渦巻文2つ・水平な線などが赤と白で描かれている。また、玄室の軒廻りに線から上の天井には赤白の珠文か満天の星のようにいくつも描かれている。

この時代には、多くの古墳が各地に築造されたが、これらのなかでも、墓室の内部に絵画や彫刻などで装飾がほどこされたものはわずかしかない。これらの装飾古墳は九州の熊本県・福岡県、東日本では茨城県・福島県に集中してみられる。羽山横穴は原町市中太田(太田川北側の丘陵斜面)にあり、6世紀末から7世紀初頭につくられたもので、20基以上ある横穴群のなかの1つである。玄室の屋根は家形になっており、規模は奥行き約3m、幅2.8m、高さ約1.8mである。羽山横穴に描かれた渦巻文は、この地方独特の文様で、福島県内では清戸迫横穴(双葉郡双葉町)、泉崎横穴(西白河郡泉崎村)がある。また副葬品として鉄製直刀・金銅装大刀片などの武器、青銅製釧・ガラス製小玉などの装身具、轡・辻金具などの馬具が出土している。

羽山装飾横穴出土品
羽山装飾横穴出土品


装飾古墳・壁画古墳の分布図
装飾古墳・壁画古墳の分布図


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