博物館学習指導の手引き-067/098page

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関連単元名:大地のつくり
展示コーナー:b:地球の成り立ち
資料名:ハラマチクジラ

ハラマチクジラ
ハラマチクジラ
鮮新世大年寺層原町市三島町

ハラマチクジラ
新生代第三紀鮮新世(約200万年前)の海に生息していたクジラ。ヒゲクジラ類の仲間。体長は約12〜13mと推定される。昭和40年(1965)原町市三島町、大木戸川の道路橋建設工事'中に発見され、昭和60年(1985)大年寺層より15個の脊椎骨(腰椎2個・尾椎13個)などが発掘された。

発掘調査風景 発掘調査風景

クジラの進化
クジラの進化


クジラの進化
クジラの祖先は陸上生活をしていた原始的哺乳類、メソニクス類であったと考えられている。最初のクジラは新生代第三紀始新世(約5650万〜3540万年前)に出現したムカシクジラ類で、その一部が漸新世(3540万〜2330万年前)にヒゲクジラ類・ハクジラ類に分化し、現在に至っている。

ヒゲクジラ類とハクジラ類
ヒゲクジラ類…歯がなく、上顎に「くじらひげ」といわれる偏平の器官が数百枚並び、餌である動物性プランクトンを海水ごと口の中に入れ、くじらひげの隙間から海水のみを出し、餌はくじらひげにひっかけて漉し取る。ナガスクジラ・セミクジラ・コククジラなど。ハクジラ類……歯を持ち、魚やイカを歯でくわえて食べる。マッコウクジラ・マイルカ・シャチなど。

クジラの骨の特徴
クジラの骨は、内部に無数の網目状・スポンジ状の海綿質といわれる構造が発達していることが特徴である。これは骨の中に脂肪が多量に含まれているためであり、この特徴は骨化石を見分ける際の手がかりの一つである。


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