博物館学習指導の手引き-072/098page

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博物館資料

「二宮仕法」を生かした授業例

1.単元名4年「きょうどを開く」

2.単元の目標
(1)地域の人々の願いに応えて、萱浜用水の開発に尽くした先人の働きや努力に共感し、地域の発展を願おうとする。
(2)地域の発展に尽くした先人の働きから、現在に至るその恩恵を考えることができる。
(3)萱浜用水を見学したり、必要な資料を集めながら、先人の働きの様子を調べ、その工夫や努力を追体験したり、新聞などで表したりすることができる。
(4)地域の開発や発展に尽くした先人の働きや苦労が分かり、現在においても同様の努力が行われていることが分かる。

3.指導計画(総時数14時間)
(1)原町市の開発に尽くした人物について話し合い、これからの学習課題をつくる(3時間)
(2)学習課題を調べ、考えを深め合う。(10時間)
1)水路図をつくり、用水路の必要性と規模について気づいたことを話し合う。
2)萱浜用水がっくられる前の原町市の様子について、資料を調べたり、地域の人のインタビューを聴いたりしながら当時の状況について話し合う。
3)当時の村の様子から、人々の願いについて話し合い、二宮仕法とそれを伝えた富田高慶の働きについてまとめる。(木時)
4)当時の様子について、具体的なイメージを持つように、当時の道具を調べたり、用水路つくりを模擬体験したりする。
5)vtrから模擬体験を振り返り、萱浜用水を完成させるまでの人々の努力や苦労について話し合う。
6)水路図や萱浜用水の模型から、萱浜用水つくりの工夫について考える。
7)資料から萱浜川水完成後のくらしの変化について話し合う。
(3)調べたことをもとにして、原町市の開発に尽くした人々の働きについてまとめる。(1時間)

4.本時のねらい
当時の村の様子や人々の願いを話し合ったり、コミュニティゲストの話を聞いたりして、署かな上地に変えようと尽くした富田高慶の働きをとらえることができる。

5.博物館資料について
○日御仕法と富田高慶」
当時の相馬中村藩が、天明の飢饉で崩壊した農村の建て直しを、宮尊徳の教えに基づく日御仕法」に求め、尊尊の弟子であり、中村藩十でもあった富田高慶が領内での実施を指導し、成功に導いた経緯を当時の地図や写真、文献などで知ることができる。※本単元は、150年前の半業であるため、具体的なイメージをしにくい学習であること。資料となる文献は、4年生児革が直接活用することが難しいので資料の再構成をしなければならないことから、見学学習や体験活動を取り入れたり、博物館学芸員の方にコミュニティゲストとして説明をしてもらうなどの指導法の工夫が必要である。


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