自然観察ガイドブック 五十人山の自然 -028/032page
五十人石などの奇岩群や、登山道などでみかける大石は、風化を免れたものだが、五十人山周辺では随所にこの真砂を観察することができる。
真砂は、一見海砂が厚く堆積したようにもみえるが、地表に表れたカコウ岩がその場でそのまま風化したもので、よく見るとカコウ岩としての組織をそっくり残している。
葛尾村湯ノ上付近のカコウ岩露頭
不均一に風化した岩を含む砂にみえる。このような場合
耕地整理や道路工事などのときには不意に
硬い岩がゴロゴロ出ることになり、
工事の障害になることがある。
登山ルートにみられる風化のようす
上部は未風化のカコウ岩、下部は真砂となっている。
カコウ岩の風化は地表に近いほど
すすむとは限らない。
カコウ岩の組織をそのまま残した真砂
(風化したカコウ岩)