自然観察ガイドブック曰山の自然 -024/031page
24 曰山の地質
[曰山頂上付近で見られる岩塊群] 見事な摂理のある花こう岩の岩塊。岩塊は傾 きながらすこしづつくずれ落ちていくところ。密な名称は花崗閃緑岩、俗称御影石という) であって、わずかに曰山の西片の中腹あたり に石英の粒の大きい斑晶をふくんでいる石英 斑岩が分布している。花崗岩はザラザラして いて、中にふくまれている石英・斜長石・カ リ長石・黒雲母・角閃石は肉眼で見わけがつ きやすい。このように粒のあらいのは、マグ マがわりあい深いところで、ゆっくりと冷え ながら大きく結晶をつくりあげたためである。 ところでこの花崗岩は、阿武隈山地には大へ ん広く分布しているが、さきに山形県から秋
[曰山頂上付近の花こう岩] 平行に走る見事な節理は、まるで畳を敷いた ようだ。[曰山の頂上付近の露岩] 頂上に近い所に見られる墓石状岩塊、四 角形の形をした岩塊が多い。