自然観察ガイドブック曰山の自然 -025/031page
25 曰山の地質
大きな岩塊が倒壊してできた胎内くぐり岩。 曰山南方にの山腹にある。田県にも見られることがわかっている。この 岩石ができたのは、地質時代でいうと中生代 白亜紀の終わりごろ、大体6,000万年から1億 年前ごろとされている。その後地殻の変動に よって山は上昇をつづけ、一方では侵蝕作用 をうけるために、深いところにあった花崗岩 は、しだいに地表に顔を出すようになるので ある。このような運動によって、まえにのべ たように岩石の中に無数のさけ目ができると いうわけである。
ところで、もう一つ分水界の山やまに見ら れる共通した特徴がある。登山した人ならば だれでも気がつくのであるが、山の中腹から 頂上部にかけて、たくさんの花崗岩の白い岩
[曰山頂上付近の大岩塊] 重量数10トンはあろうと思われる花こう岩の 岩塊、節理面が見事で、ほぼ立方体に近い形 をしめしている。