大熊町民話シリーズ第2号 民話 野がみの里 - 037/056page

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有名な仏師の名前の刻んだ金の仏様です。国宝級のものかも知れません。今も子孫の仏壇に安らかに安置されてあります。

 

 《第十八話》

  きもだめし (下野上)

村の若者たちは冬の夜長によく集まって自慢話に花を咲かせました。おれはウドンをざる一杯たべたとか、石の地蔵様をしょったとかはよい方で、できもしないことを得々と話し合うのでした。

雨のふる淋しい晩でした。ひとさかり自慢した後、それではきもだめしをしようということになりました。

ちょうどその日は隣部落に葬式があり、焼場では青い焔をあげてもえていました。

彼等はこの焼場にクイ棒をうって帰ることにきめました。クジ引きの結果一番威張っていた熊さんに当りました。


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