大熊町民話シリーズ第3号 民話 野上川 - 008/024page

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石太郎もバクチが好きでした。バクチにまけた石太郎はどこかへ姿を消してしまいました。無一文になった息子の倉吉はにくいのはあの石だ。あの石さえなければ野上の里は平和なのだ。あの石をたたき割ってやろう。

倉吉はある夜こっそり石割りにでかけました。そして夜あけまでに石を割ってしまいました。
それから野上の里は平和になりましたが石太郎は家に戻って来ませんでした。

野上川の名勝バクチ石は今は見られません。

 《第六話》

  くらべ石

野上川の上流に二つの石がありました。大きさが同じくらいで大小がきまりません。太郎が上の石が大きいというと次郎は下の石が大きいという。花子が下の石だというと葉子は上の石だという。こうしていつも争いのたねになるので村長(むらおさ)が里人を集めて投票して多い方にきめようと話しかけました。村の人々はこれは面白いというのでみんな集って思い思いに投票しましたが同数


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