大熊町民話シリーズ第3号 民話 野上川 - 014/024page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

家族を集めていいました。
「俺はこの村を災害から守ろうと色々努力したが成功しなかった。それで、俺がこの世でできなかったことをあの世でも続けたいと思う。俺が死んだらヨロイカブトを身につけて八幡ベイを持たせて村の鬼門である木の根坂に葬ってくれ」と。

家族は藤兵衛の心意気に感じ遺言通り木の根坂に葬りました。
その次の年から大川原には厄病は出なくなりました。そして今も大川原は桃源境としてこの世の汚染に染まることなく平和に暮しています。

 《第十話》

  日隠山の山賊

むかし。
中通りや会津に行くには大川原から行っても野上から行っても日隠山を越えなければなりませんでした。この道は険しく一歩間違ったら谷底まで転って死んでしまいます。しかし牛や馬も荷


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は大熊町に帰属します。
大熊町の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。