大熊町民話シリーズ第3号 民話 野上川 - 020/024page
みんな見に行って誠にすばらしい形の石だが大きすぎます。どうして運ぷかと。誰かいいました。こんな石一つあましたら笑われるよと。みんなは御祝儀の前の晩先生の庭に安置しました。
先生はびっくりしたが、弟子たちの厚意に深く感謝しました。「皆さん縄文時代の人はこの石を拝んで家内繁昌、交通安全を祈願したのです。狩りに行くには必ず拝んだのです。これは私一人のものでは勿体ないので後の三叉路の所において道祖神として安置しましょう。」と。
弟子たちは先生の博識におどろき、あしたはカゴウマもやろうと一決しました。今この石は野上の道路に道祖神として祭られ自動車から降りて交通安全を祈願する人も少くありません。
《第十三話》
デンゴロ山
北向の真中ごろにデンゴロ山という至って低い丘がありました。巾三〇米長さ五〇米ぐらいの