原子力とわが町 - 001/079page
はじめに
大熊町は、昭和29年11月1日に大野村、熊町村が合併し町制が施行されて以来、町民が一体となって明るい健康で豊かな町づくりに努力を続け、今日の活気に満ちた町に発展してまいりました。
特に昭和39年12月東京電力(株)福島第一原子力発電所の建設着工以来、全国有数の電力供給基地として大きく変容をとげ、常に町民の福祉向上を図り、施設の整備、道路網の整備はもとより工業団地の造成、企業の誘致等、農工商が一丸となって住みよい町づくりを実施してまいりました。
大熊町としては、原子力が国民生活に不可欠なエネルギー源であるとの認識に立ちながらも、原子力発電所の運転にあたっては、まず町民の安全確保に最大限の留意を払うべきと考え、これまで福島県とともに各種の安全確保対策を講じてきたところであります。
しかしながら、近年国の内外において原子力発電所に対する安全性、環境問題をはじめとして、いろいろな問題がなげかけられていることから、大熊町では町民各位の疑問や不安を解消するため、今後さらに安全確保体制の充実強化を図るとともに、原子力についての正しい知識や情報の提供に努めていきたいと思います。
本誌は、このような現状を踏まえ、原子力発電所建設にともなう大熊町の姿や、原子力発電のしくみを理解していただくために作成したものでありますので、少しでもお役に立てれば幸いと存じます。
平成13年3月