大熊町の基幹産業である農業は、昭和40年の農家全体における兼業農家の割合が79%から平成12年には90%になるなど、発電所建設に伴い兼業化が促進され、農家の数も減少し農業粗生産額も伸び悩むなど停滞傾向が続いています。こうしたなかで今後の大熊町の農業の課題は、限られた土地、自然条件の中で、いかにして町の特性を生かして農業の自立性を高めていくかにあるといえます。このため、基盤整備がほぼ終了した優良農地や近代化施設を活用しながら、受委託農業を普及させることにより効率性の高い稲作を確立し、これを基本としてさらに畜産、果樹、野菜、養蚕、たばこ等、地域の特性を配慮した作目を組み合わせることにより、安定した複合経営を背景とした中核農家の育成を目指しています。
●専業・兼業別農家戸数推移
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大熊町の工業規模は、周辺地域と比較しても小さく中小企業が主で、産業基盤としてはきわめて弱い状況でした。しかし、昭和58年から雇用の拡大と町の経済の活生化を目指した大熊東工業団地が造成され、現在7社が操業をしております。これらの要因により、製造品出荷額が昭和50年から平成7年にかけて約13倍に伸びています。
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●製造品出荷額
(資料:工業統計調査)
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