川内村民俗芸能のしおり -010/041page
管理と組織・・・通称東郷甲組青年団により維持管理されている。団員は三十五歳までの長男で、団長・ 副団長・会計・宮本・芸人幹事各一名で任期は宮本二年のほかは一年である。
祭礼前日に宮本に集まり(笠揃いという。)神楽奉納の練習たどを行い、当日の準備を行う。 祭典終了後、再び宮本に集合する(笠抜きという。)笠抜きとは、慰労会を兼ねて祭りで の役割解除と次の役職の選任を行うものである。
神楽の頭・衣装は宮本で管理し、練習は三ヶ月前から社務所で行う。演者と衣装・・・踊り手は、紺の着物に袴・白足袋・草履姿で、囃子方は、紋付羽織・袴姿である。 太鼓一名、笛二、三名、鉦一名、他に団員数名がつく。
採物・用具・楽器など・・・獅子頭は、高田島神社と同じくケヤキ彫りの漆塗りで赤を基調とし、 眼と歯には金色を、耳、鼻、眉には黒色を配してある。
芸能の構成と内容・・・諏訪神社境内において高田島神社と同じく(1)四方固め、 (2)幣舞、(3)矢車、の順で踊られる。内容を紹介すると次のとおりである。
(1)四方固め・・・獅子遣い二人が入り、前かぶりが手を広げながら、さらに後かぶりが 一段と獅子幕を高く上げながら四方を清め舞う。
(2)弊舞・・・右手に幣束を持ち、一人で舞う。後、両手に幣束を持って舞う。
(3)矢車・・・最初、両手で鈴・幣束を持って踊り、後に右手に鈴、左手に幣束を持ちかえて四方固 めと同じく踊る。角の地点で中央に向かって進んではもどることを繰り返す。この時、後かぶりは、豆し