川内村民俗芸能のしおり -018/041page
獅子児の交代を「立替え」といい、三名が一緒に交代する。
いずれも獅子頭をかぶり、しまの半袖半切りの上衣にたっつけ袴をはき、赤緑の紺手甲、 紺の脚半、白足袋、赤緒の麻裏草履で、腹太鼓をつけるが、ばちは持たない。 古くは上衣はしま模様で、履物は草鞋を用いていた。
囃子方は太鼓二名、笛三、四名で青年団員があたり、紋付羽織姿である。楽器・採物・用具等・・・獅子頭は起伏の大きい張り子で、後頭部につけている籠には 多数の山鳥の羽を差してある。また、太郎と次郎の両獅子には二本の角(太郎は垂直に立ち、 次郎は八字形に内側に傾いている)とコブが六個あるのに対して、雌獅子には角はなく、 コブは額の上に一個あるだけである。大きさは、太郎が幅二五センチメートル、 奥行二ニセンチメートル、高さは角を含め四四センチメートル。次郎は幅二 六センチメートル、奥行一九センチメートル、高さは角を含め四四セ ンチメートル。雌獅子は幅二七センチメートル、奥行二〇センチメー トル、高さ二六センチメートルである。
この頭についている前垂れは、麻布で三つ巴が染め抜いてある。
獅子の腹太鼓は、太郎と次郎のものは直径一四センチメートル、胴 長一三・五センチメートル。雌獅子のものはやや小さく直径一二・五 センチメートル、胴長一ニセンチメートルである。囃子用の太鼓は、 通常の締太鼓とやや胴長の締太鼓の二個を用いている。