川内村民俗芸能のしおり -023/041page

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七日になり、さらに昭和六十年に秋は九月十五日となった。
 両日とも午前十時に社前に進み、修祓を受けてからそのまま社前で「雌獅子かくし」 を除いて舞う。続いて祭典となり、その後、社殿東側の境内で全種目を舞う。 これを「警固の庭」という。さらに続いて、神社下の社務所前で舞う。これは町宿といって、 社務所前の家を常宿していたための御礼の舞である。
 ただ昭和十二年以降は社務所を仮宿としてあてている。一行は渡御に供奉して村内をまわり、 社務所に帰って直会となるが、秋祭りには区長宅でも舞う。
 また、三月十七日の祈念祭には同杜に、九月十六日には若宮八幡神社にも奉納している。
 古くはこの他に、名主宅、地蔵院、西山三観音堂、東山姥神宮、組頭宅でも踊った。

 管理と組織・・・現在は区長を責任者とする西山地区全体の管理のもとにあるが、昭和三十七年 までは獅子頭は区長が管理しているものの、運営は青年会によっていた。当時、青年会には 義務教育を終了して加入し、三五歳で退いた。役員は会長、副会長、会計、記録各一名と西山、 手古岡、堂小屋の各地区から各二名ずつの計六名の代議員を置いた。
 練習は、かっては一月三日から十三日までであったが、近年は七日までとなり、このほか宵祭り の夜にも行い、この夜にはまた「ふん揃い」もある。
 獅子児の交替を「獅子の立替え」といい、この年は祭礼直前にも二、三日練習する。 練習場所は、青年会によっていた当時は青年会長宅であったが、のち区長宅になり、 最近は集会所を利用している。
 師匠には獅子舞に三名、離子に四名程度経験ある年長者か古老を。かつては青年会長、 現在は区長が依


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