わたしたちの郷土楢葉町 楢葉町小学校社会科教師用資料 - 098/110page

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楢葉町の年中行事

はじめに

 私達の先祖は遠い昔から気候や気節のふし目おり目と、信仰の深いかかわりによって、一家一村さらには民族、国家の安泰と幸せな生活を願望してきた。暦のなかった時代は日・月の運行から自然の移り変わりを知り、又花や鳥の活動から農事の見定めを行ったに違いない。

 こうした環境の中で人々は深い信仰―それは特定の神仏というよりはむしろ、血肉を分けたご先祖さまであり、木も石も山も、風も水も火も信仰の対象になりました。―と、自然に対する親しみや慈しみの心から、いろいろな行事が産まれました。

 こうして人々は折々の行事を通して生活にうるおいと希望を与え、生き抜えてきたにちがいない。

 しかし長い間にわたる社会生活の変化、暦の改編、外国の影響等によって、信仰や生活意識、更には生活様式の変化によって、年中行事が簡略化され、また廃絶して古来の形態は変化している。

 年中行事で大切なことは準備と道具があり、そして役割りがあることである。原形を復元することによって、時代の推移を理解し、歴史と風土を伝える民俗的行事の意義と価値がうまれる。

 12月 師走・年の瀬・暮れとも云って正月を迎える準備の月である。

○ すす掃き

 1年間の掃除と整理。正月(神様)を迎えるために家の内外を大掃除する。
期日は各家庭によって決っていない。

○ 節木(せつぎ)こり 13日

 お正月の餅搗き、及び正月中の燃料となる薪を山からこって・・・(採取するの方言)くる行事。楢、椚などの薪をこって自宅に運び、井桁に積み乾燥して正月に備える。廃絶。


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