いわき市教育委員会指定 平成9・10年度 研究実践校報告-18/40page
3 高学年ブロックの実践
(1) 高学年ブロックテーマ
言葉や文に着目して,文章の内容を叙述に即して,読み取り,意欲的に自分の表現に生かせる子ども。
(2) 授業研究の実践
(1) ブロック事前授業
10月2日(金) 2校時 5の2 ◎人物の結び付きを「大造じいさんとガン」3の場面
(2) ブロック授業
10月9日(金) 2校時 5の1 ◎人物の結び付きを「大造じいさんとガン」3の場面
(3) 校内事前授業
10月23日(金) 2校時 6の1 ◎豊かに想像して「やまなし」
(4) 校内授業
10月29日(木) 2校時 6の2 ◎豊かに想像して「やまなし」
(3) 授業実践の実践から
(1) 豊かに想像して「やまなし」の単元では,作者の描き出そうとしている世界をより深くイメージさせるために,色彩表現・擬音語・擬態語・比喩表現に着目させる。どのような言葉を指すのか例を上げながら学習し,一人調べができるようにさせる。
(2) 読み取ったことを自分の表現に生かすために,視写を取り入れたり,文や絵での表現の仕方を取り入れたりするなど,多様な方法で表現できることを理解させ互いのよさを認め合えるようにさせる。
(3) 単元を通し,学習計画・毎時間の学習がわかるように掲示の仕方を工夫し,次の学習に生かしていく。
(4) ワークシートや書き込みノートを活用し,児童がいかに「情景を想像しながら」読みを深めているか把握するとともに,次時の学習の支援に生かしていく。
(5) 支援については,発表やノートなどから児童の実態を把握し,本時の中でとらえさせたい内容を下・中・上位児ごとに押さえ,明確にしておく。
(6) 人物の結び付きを「大造じいさんとガン」では,色彩を表す言葉が物語のクライマックスで集中している。その部分を抜き書きさせ,さらに,自分なりの表現方法(文や絵など)でクライマックスの情景を表すようにした。
(7) 発表では,その場に応じた適切な音量と速さなどを意識してできるようにさせたい。
(8) 挿し絵などの効果的な活用を図る。(教科書の挿し絵、児童の作品など)
(4) 単元名 ◎ 豊かに想像して「やまなし」
(5) テーマとの関連
本教材では,賢治独特の色彩語・擬音語・擬態語・比喩表現などの言葉に,より深く着目させ,それらを繰り返し繰り返し読むことによって自分なりのイメージを広げさせていきたい。そして,「五月」と「十二月」の対立する世界を対比させながら読み取らせていくことにより,この作品の主題について考えさせていきたい。本時では,「五月」と「十二月」のそれぞれの場面で学習した色彩表現・擬音語・擬態語・比喩表現などに着目させながら,2つの場面を対比させ,読みを深めさせる。そして,それぞれの月で作者が描き出そうとしている世界をより深くイメージさせ,自分なりの絵や文や劇で表現させていきたい。
(6) 本時の目標
「五月」と「十二月」が対比的に描かれていることを見つけだし,それぞれの月が描き出している世界をとらえることができる。