いわき市教育委員会指定 平成9・10年度 研究実践校報告-31/40page

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自分を豊かに表現できる生徒の育成をめざして
―生徒が確かな基礎学力を身に付け、豊かな表現力を伸ばすための授業改善―
いわき市立田人中学校
1 研究計画
1 研究主題
確かな基礎学力を身に付け、豊かに表現できる生徒を育成する指導法はどうあればよいか
 第1年次 「生徒が確かな基礎学力を身に付けることのできる指導法の工夫」
 第2年次 「生徒が確かな基礎学力を基に豊かに表現できる指導法の工夫」
2 主題設定の理由
(1) 生徒の実態
自然豊かな環境で生活する生徒たちは、純粋で素直であり、生徒会活動や清掃作業等にとても熱心に取り組む。反面、小学校時代からよくわかり合っている仲間同士での生活の中で、望ましい人間関係のあり方を、発達段階に応じて共に学び合うことが少ない。相手に依存した言動や、個の尊重と集団の規律への甘さが見られることがある。中学生という自我認識の始まりともいえる時期に、必要なことはしっかり相手に伝え、お互いに成長しようという集団が形成されにくい。とても純粋な生徒が、卒業後のより広い集団で、自分のよさを生かしきれずまわりに流され変容していくことも少なくない。素直で純粋な生徒たちであるだけに、将来の社会の中で、自分のよさを発揮することが望まれる。
(2) 主題設定の理由
素直で純粋な本校生ではあるが、その内面に育まれている情緒豊かな想いを、相手に表現することがやや苦手である。卒業後の新しい環境で、まわりに流されてしまう生徒が見られるのは上述の通りである。したがって、場に応じて適切な表現ができる生徒、自分の内面を豊かに表現できる生徒、さらに心豊かでたくましい生徒を育成したい。そして豊かな表現力を支えるのは、自ら学ぶ力、基礎学力であるという前提に、本校生一人一人が新しい環境に適応し、自己実現を図れるために、確かな基礎学力を定着させること、そして、その基礎学力を生かした豊かな表現力を育てることが我々の願いである。
3 研究仮説
生徒が将来、発展的に学んでいける基礎的な学力を身に付け、その基礎学力を基に、自分を豊かに表現することができれば、生徒はより広い社会で自分を生かしながら、主体的に生きる活路を見いだすことができるであろう。
4 研究方針
 ・各教科ごとに、本校生の将来を委ねる基礎学力そして豊かな表現力とは何かを追求し、それらを生徒が身に付けるには、どのような授業が望ましいのかを検証する。
 ・検証授業において、授業者の意図・指導方法・生徒の学習の達成度を分析の柱とする。
 ・授業者のねらいに対しての授業構築は適切であったか、その指導法が授業者の意図を具現化していたか等、各教科共通に「あるべき授業の姿」を共に学ぶ。


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