いわき市教育委員会指定 平成9・10年度 研究実践校報告-32/40page

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5 研究内容・方法
〈1年次〉
(1) 生きる力とは、教科ごとに生徒がどのような力(基礎学力)を身につけることなのかを明確にする。
(2) 教科ごとにおさえた基礎学力のうち、実際に本校生徒に望む基礎学力とは何であるかを、生徒の実態と、指導者の願いをもとに絞り込む。
(3) 本校生に望む基礎学力は、学年、単元ごとにどのようなねらいを設定し、達成させれば身に着くのかを吟味する。
(4) 生徒が確かな基礎学力を身に付けるための手だてはどうあるべきかを検討する。
(5) 生徒が基礎学力を身に付けるための授業とはどうあるべきかを追求する。各教科の検証授業を通して、授業者の意図、指導法の妥当性や実際に生徒の変容が見られたか等を分析・把握する。
〈2年次〉
(1) 1年次の本校生に望む基礎学力のとらえ方の再吟味をする。
(2) 教科で求める普遍的な表現力とは何かをおさえる。そして豊かな表現力の、「豊かさ」とは教科の専門性からすると、具体的にどういうことかを明確にする
(3) 年次で取り組んだ、確かな基礎学力の定着から、本校生徒に期待できる表現力、本校生徒から引き出すべき表現力とは何かを明確にする。
(4) 豊かな表現を引き出す手だてはどうあるべきかを検討する。
(5) 生徒が豊かな表現ができるための授業のあり方を追求する。生徒一人一人が自分の個を生かして表現しているか、また内容は教科の専門性が生かされた表現となっているかを分析・把握する。
本研究は、授業改善を本質とし、学校生活における研究対象の枝葉の部分はすべて削ぎ落とし、自分の授業のあり方を見つめ、どうすれば生徒を生かす授業が日々提供できるかに、全精力を注ぐための研究となることをめざす。
 (1) 一つの活動に、どんな意味があるのか、そしてそれらがかみ合ったとき、授業でめざす本時のねらいが達成できるのか。
 (2) 効果的な授業であったか。指導法は適切であったか。
 (3) 1時間後に生徒はどう変わったか、どう変えようとしたか、そのためにどのように授業を構成し、どのような指導をしたか。
 (4) 単に知識の伝授だけでなく、自分の専門教科を学ぶ喜びを生徒が味わえたか。
* その答えは授業を受けた生徒の姿にすべて委ねる。
(6) 研究を支えるもの
 (1) 基礎学力とは
基礎とは土台、つまり「生徒が生涯にわたって学習者となるための幹」であり、発展するための力、将来的に自分で問題解決し得る力の根幹となるべきものである。知識・理解、技能の習得は当然大切であるが、実際の授業が知識・理解、技能の学力と関心・意欲・態度、そして思考力・判断力の学力とがスパイラルな関係になっているかどうかが、問題視されるところである。
生徒の基礎的・基本的な学力を育成するためには、目の前の学習者である生徒の側から、その生徒たちにとって必要である基礎・基本の学力は何であるのかを明確にしていく必要がある。それは生徒の実態に応じて設定されるべきものである。


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