いわき市教育委員会指定 平成9・10年度 研究実践校報告-39/40page

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(3) 「学習指導案」授業者の指導観より―
アンサンブルを成立させ、生徒が喜々として取り組むためには、それぞれのパートが他に従属したり埋没したりして自己を失うのではなく、生き生きと個を歌いあげながら、他の個とぶつかり、拮抗しながら、止揚され、個だけでは得られない調和と拡張の世界を構築することに参加することのすばらしさを理解させる必要がある。…(編曲について)生徒は対旋律を試行錯誤するうちに、おそらく展開和音に気づくのではないか。和声を考えるとき、ソプラノの外声課題に対して縦に和声づけする作業が行われるのは必至であるが、その際できあがったものを演奏する段になってはじめて、横に、つまり旋律的に楽譜を見ることになる。…響きのおかしい箇所にや演奏しにくい箇所があることに気づくはずである。…それを巧みに使いながら、演奏しやすく、和声的にも響きの豊かなアレンジがなされることを期待したい。…「歌心を常に忘れず、聞き手の共感を誘う音楽づくり」奏者も聴衆も音楽を通じて感動を共有し、喜べるような音楽の一端を、本題材の学習で学ばせたいと考える。
(4) 授業の実際:
主な流れは次のようである。
 ・課題提示「リコーダーアンサンブルの仕上げをしよう」。
 ・教師自作のメソードを用いてのウォーミングアップ。
 ・「選択曲」のアンサンブル練習とまとめ。
 ・編曲に基づくアンサンブル練習のまとめ、発表。
 ・発表について話し合い。
(5) 授業分析、協議:生徒主体の授業構築。アレンジに対し生徒は意欲的に取り組み、創造的な活動を展開した。本時のヤマは、他のグループの演奏を聴き、それ分析しながら自分たちの演奏に長所を取り入れ、より質の高い演奏をめざすところにあったが、生徒の演奏発話、または評価のワークシートを分析すると、ねらい通りの成果が得られたと思われる。
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