平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-028/045page
(2)共通実践でlDプランの日常化を図る
本校のように教科担任が複数配置されていない小・中規模校では各教科の研究実践の深化が難しいのが現実である。そのため、各教科で作成したIDプランの中で共通して挙げた、または実践可能な項目を選び、それをその月の重点目標として実践することにした。
各教科ごとにバラバラに指導をするよりも、全員が同じ視点で実践するため高い成果が期待できると考える。
<月別重点目標>
4月 |
一人一人を理解し、基本的な学び方を指導する。 |
10月 |
教具の工夫・教育機器の活用に努める。 |
5月 |
個別指導を強化し、家庭学習の習慣づくりをする。 |
11月 |
興味関心を引き出す導入を工夫する。 |
6月 |
発表の場を多く設定し表現力の育成に努める。 |
12月 |
課題解決的な学習に努める。 |
7月 |
授業形態の多様化に努める。 |
1月 |
自己評価能力の育成に努める。 |
8月 |
教材研究に努める。 |
2月 |
1年のまとめをする。 |
9月 |
まとめの時間を工夫する。 |
3月 |
教育課程の工夫・改善を図る。 |
重点目標の反省でも、共通な視点で協議ができ、他教科間でも指導技術の改善が図られた。
(3)多面的な評価に心がける
学力分析もさることながら、生徒、教師の実態調査、意識調査などからIDプランの進捗状況や問題点を総合的に把握し、その解凍に向け教職員が一丸となって取り組むことが大切と考える。そこで、毎学期ごとに、生徒の学習態度調査、さらに教師から見て生徒の学習態度はどうであるかを調査した。そして、学期の始めに、その結果を示し、生徒の実態について生徒自身はどう考えているのか、そして教師はそれをどのように評価しているのかを全体で確認した。このことにより教師と生徒との認識の差を把握できた。学習についてあるべき姿に教師と生徒でズレがあるのでは、指導がうまく伝わらない。学習についての価値観の差を小さくすることが学習を円滑に進めるための第一歩と考える。調査結果を再確認することで、問題点を同一歩調で指導する基盤ができた。
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