平成11年度学力向上IDプラン 実践集録-027/045page

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7 自校プランの手立て
自校プランのマンネリ化を防ぎ、各教科のlDプランがより有効に働くようにするため、次の3つを対策として掲げ実践した。
(1)学期ごとに教科の「学年の学力の実態」「学年の研究方針」の見直し・改善を図る。
(2)教師の月別目標を設定し、重点化を図る。
(3)教師及び生徒の実態調査、意識調査を実施し、プランの進捗状況の把握に努める。

(1) IDプランの自校化を図る
年度当初にlDプランを作るが、その年度に初めて担当した学年の場合には、全体的傾向は把握できるものの個々の状況まで把握することは難しい。また、担当教師が変わったりクラス替えがあったりと授業の雰囲気も大きく変わることがある。したがって、生徒の実態に合わせ、研究の方針もより実態に即して見直す必要がある。また、年度途中においても指導の効果があれば生徒の実態も変化するはずであり、それに応じて研究方針にも変更があってしかるべきと考える。
そこで、本校では学期毎に学力向上IDプランの見直しを行い、自校化に努めてきた。

<例> 理科(2年)
学年の学力の実態 学年の研究課題
1学期 3学期 1学期 3学期
○観察実験には意欲的に取り組む生徒が多く、技能も身に付いている。 ○班の中で協力して実験観察に取り組み、分からない部分については互いに教え合う雰囲気がでてきた。 ・実験、観察の操作の目的を、より確実に理解できるよう支援する。 ・計算を必要とする課題では、ステップを細かくすると共に、基礎・基本と応用の区別をはっきりさせ、上位・下位生徒それぞれに応じた課題を用意して支援する。
●NRTの結果から見ると、計算力が必要とされる学習内容の正答率が低い。 ●計算を必要とする課題で始めからあきらめてしまう生徒は減ってきたものの依然として苦手としている生徒が多い。 ・計算を必要とする課題において、より一層個に応じることができるように個別指導を強化する。 ・小集団を活用し、課題解決のプロセスを重視した授業の展開を行い、話し合いの機会を多くする。
●反復学習により、全体として知識・理解は高いが、無気力な生徒も見られる。 ●授業の中での発言が少なく、生徒同士の話し合いによる練り上げが十分でない。 ・楽しく取り組める課題を工夫し興味関心を高める。  

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