吉田冨三記念館だよりNo.6号 -011/016page

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橋本 嘉幸

第6回 平成9年
橋本 嘉幸(はしもと よしゆき)

■プロフィール
1930(昭和5)年東京生まれ。1952(昭和28)年東京大学医学部薬学科助手。1962(昭和37)年(財)東京生化学研究所研究員。1975(昭和50)年東北大学薬学部教授(衛生化学講座)。1993(平成5)年同薬学部長。1994(平成6)年東北大学名誉教授。からだの細胞による癌細胞のメカニズムの研究などにより癌の免疫研究発展に寄与した。また、化学発癌物質による発癌メカニズムの研究において多くの新知見を発表した。各種の文部省調査会委員、厚生省薬事審議会委員、日本癌学会、日本薬学会、日本免疫学会、日本薬学会賞、紫綬褒章を受賞。平成6年日本学術会議会員。(財)佐々木研究所所長(平成7年〜同13年11月)。財団法人浅川町吉田富三顕彰会名誉評議員。

黒木 登志夫

第7回 平成10年
黒木 登志夫(くろき としお)

■プロフィール
1936(昭和11)年東京生まれ。1960(昭和35)年東北大学医学部卒。インターンを経てがん研究に入る。東北大学抗酸菌病研究所(現加齢医学研究所)肺癌研究部助教授1967(昭和42)年、東京大学医 科学研究所癌細胞研究部助教授(1971〜1984年)を経て1984〜1996年まで同教授。この間、米国ウィスコンシン大学に留学(1969〜1971年)、WHO国際がん研究機関(フランス・リヨン市)に勤務した(1975〜1978)。1996年3月東京大学退官、4月より昭和大学腫瘍分子生物学研究所所長、東京大学名誉教授。専門は発がんとがん細胞の細胞生物学。2001年岐阜大学長。
 吉田富三教授の孫弟子にあたり、2000年日本癌学会会長に内定。1970(昭和45)年試験管内発がん実験により第4回高松宮妃癌研究基金学術賞受賞。1998年(平成10年)日本癌学会吉田賞受賞。英文発表論文は220編、邦文発表総説は245編、邦文編著書は21編に及び、代表編著書に1984年朝倉書店『科学者のための英文手紙の書き方』、1989年朝日新聞社・朝日選書284『がん細胞の誕生』、1996年中央公論社・中公新書290『がん遺伝子の発見』、1996年目経サイエンス社『細胞内シグナル伝達』がある。

吉田 光昭

第8回 平成11年
吉田 光昭(よしだ みつあき)

■プロフィール
1939(昭和14)年富山県高岡市生まれ。1961(昭和36)年富山大学薬学部卒。1967(昭和42)年東京大学系大学院博士課程修了東京大学薬学部助手。この間(1970〜1972)年、イギリス Medical Research Council Laboratory of Molecular Biology, Cambridge に留学。1975(昭和50)年財団法人癌研究会・癌研究所研究員となり、同部長。1989(平成元)年東京大学医科学研究所細胞化学研究部教授。1996年〜1999年(平成11)年定年により退官。4月萬有製薬株式会社つくば研究所所長。東京大学名誉教授。
 がんウイルスとその発がん機構の分子生物学的研究を専門とする。ヒト白血病ウイルスを日本患者より分離し、その全ゲノム構造を決定して、ヒト白血病ウイルスの分子生物学的基盤を確立した。この貢献により、高松宮妃癌研究基金学術賞、武田医学賞、朝日賞を受賞。1998年日本分子生物学会年会長、文部省の各種調査委員全委員、日本癌学会、日本ウイルス学会の理事を歴任、日本分子生物学会、日本生化学会の評議員、外国の専門誌5誌の編集委員。

小林 博

第9回 平成12年
小林 博(こばやし ひろし)

■プロフィール
1927(昭和2)年札幌に生まれる。1952年に北大医学部を卒業。1年のインターンのあと北大医学部病理学教室で病理学の研鑚に励み、のちに米国国立癌研究所病理部に留学。帰国後に新設の北大癌研の病理部門の助教授、次いで、1965年教授に就任し当時の北大癌研(六部門)の創設とその発展に貢献。北大教授在職26年の間、学生部長、評議員、癌研施設長などを歴任。
 癌研究一筋に歩み、1981年から日本学術会議癌研究連絡委員、1991年から同会議癌・老化研究連絡委員を務め、また1981年財団法人札幌がんセミナーの設立に参加し、1990年には日本癌学会会長を務めた。
 1991年に北大定年とともに北大名誉教授、札幌がんセミナー理事長に専任のほか、北海道医療大学教授、北海道医師会道民健康教育センター長を併任。その間、財団日中医学交流センター顧問として日中医学交流に励み、また日本がん免疫外科研究会、日本がん転移研究会、日本がん予防研究会の発足に重力。最近はスリランカにおける口腔がんの予防にも貢献している。
 著書は専門書のほか、がんとの対話(春秋社)、楡との対話(北大図書刊行会)などの啓発書も数多い。
 1986年に「がん細胞の異物化」の研究業績で日本医師会医学賞を受け、また1990年には病理学の研究で紫綬褒章を受けた。


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