ふくしま海洋科学館学習指導の手引き -052/097page
No.7 サンゴ礁の海
(1)サンゴの仲間
サンゴの仲間の多くは、形が木 の枝に見えることから、古くは、 植物と考えられたこともあります。しかし、実はイソギンチャクや クラゲと同じ刺胞動物です。水槽 の中のサンゴ、の仲間の体の表面を よく見ると、小さなイソギンチャ クのような触手を広げているよう すを見ることができます。
(2)サンゴ礁の生き物
サンゴ礁域では、さまざまな生 き物たちが暮らしています。魚類 では、スズメダイ、ベラ、チョウ チョウウオ、ブタイなどの仲間が 多く、原色の鮮やかな体色のもの が目につきます。水槽の中で見ら れる生き物たちのいくつかを紹介 しましょう。
(1)キンメモドキ
水槽の中で、まるで巨大な生 き物のような大きな群れをつく って泳いでいる魚がいます。こ れはキンメモドキというハタン ポ科の魚です。朝鮮半島から 西部太平洋に分布し、日本では 千葉県以南で見ることができま す。夜行性で昼間は岩陰などに 隠れていることが多いようです。 体の中に発光腺を持つことが知 られています。
(2) チンアナゴ
水槽の底の方を見てみると、 細長いひものようなものが何本 も揺れています。これはチン アナゴという魚です。サンゴ礁 の砂地にすみ、巣穴から体の一部をのぞかせて、流れてくるプランクトンなどを食べています。大きな魚が近づいてくると、 すばやく巣穴の中に隠れしまいます。