ふくしま海洋科学館学習指導の手引き -059/097page
黒潮は、福島県沖を流れる強大な暖流です。 その流れの中では、海洋を泳ぎまわるさまざまな回遊魚たちが暮らしています。 ここでは、プランクトンをエサにするマイワシなどの小魚やそれをエサにするマグロ類、さらに大型のサメ類などを紹介しています。
(3)カツオやマグロの仲間
水槽の中のカツオ、キハダ、メバチ の体を見てみると、この仲間は、 水の中を高速で泳ぐのに適した体 をしていることが分かります。ま ず、全体の形はミサイルのような 紡錘形で、水の抵抗が少なくなっ ています。さらによく見ると、まっ すぐに速く泳ぐときは各ヒレをた たんだり、体にぴったりとつけて より抵抗を少なくしているのが 分かります。ゆっくり泳ぐとき、 曲がるときなどのそれぞれの泳ぎ 方のヒレの使い方も観察してみま しょう。
(3)イワシの群れ
小さく弱い魚たちか、群れをつ くることについては、防衛効果、 エネルギー保持効果など、さまざ まな説かとなえられていますが、 まだまだ分からないことがたくさ んあります。水槽の中のマイワシ やカタクチイワシの群れは、みご とに統率かとられていて、リーダー がいるように見えます。しかし、 群れをよく見ると、群れの先頭を 泳ぐのはいつも同じ魚ではありま せん。向きが変わったり、群れの 形が変わるたびに先頭が変わって いるのか分かります。