機関誌第2号「しおめの海」 -006/008page

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楽しみながら学べる水族館

水族館に何を求めに来るのでしょうか。「いろいろな魚や生き物が見たい」「日常生活から離れ、水中の世界を楽しみたい」という答えが多いのではないかと思います。しかし、テレビやビデオによって世界中の海にすむ生き物が紹介され、またパソコンやコンピュータゲームによってさまざまなバーチャル体験ができるようになり、水族館もよりリアルな仮想空間を演出することが求められています。
「アクアマリンふくしま」では、水族館という枠にとらわれず、植物や小動物をも含め自然環境を再現するものとし、北は北海道から西は沖縄まで日本中で生物の収集を行うなど、生物との貴重な出会いを演出できるよう努めています。

 水族館が演出する空間は、実際の自然とは異なりますが、そこに展示している生物はまさしく本物です。植物の緑や、滝の流れ、潮の香りや彼の昔、水槽に手を入れたときの水の冷たさやウニ、ヒトデなどの感触など、実物を通して五感で体感できる展示を多く取り入れ、映像では得られない、さまざまな情報を提供します。

 今回は私たちの思いと精一杯の努カが通じたのか、すべての生き物を無事にストックヤードに搬入することができました。また、今後の収集輸送への自信 にもつながりました。

 また、海の文化や科学の展示においては、伝馬船(てんません)という和船に乗り「櫨(ろ)こぎ」を体験できるシミュレーション装置や、顕微鏡を操作してプランクトンを観察するマイクロアクアリウム、サバに乗って海に潜り「喰う喰われる」の海の食物連鎖を体験できる合成画面装置(体感クロマキー)などの展示装置を操作し、展示に参加してもらうことで興味を引き出し、人と海との関わりや科学的な視点から海を見ることの楽しさを感じていただきたいと思います。

 当館では、国内最大級のハイビジョンシアターを設け、黒潮と親潮でいきいきと暮らす生物の姿、生き物の特殊な能力や水族館で展示できない生き物たちを450インチの大画面で紹介します。

 また、オセアニック・ガレリアやタッチングプールでは、マリンメイツ(解説員)がテーマを決め、海洋のさまざまな現象や生き物について、実験や資料映像を交え、トーク形式で解説するワークショップを開催するほか、飼育職員がエサを与える際に動物の紹介を行う給餌解説などを行います。

 さらに「潮目の大水槽」の前では、100インチモニターを利用したライブステージを行います。

オセアニツク・ガレリア
オセアニツク・ガレリア

タッチングプール
タッチングプール

ふくしまの川と沿岸
ふくしまの川と沿岸


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ふくしま海洋科学館の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。