機関誌第4号「AMFNEWS」 -006/007page

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アクアマリンふくしまサマースクール

サマースクール
▲サマースクール summer school

 アクアマリンふくしまのスクール活動第1弾、サマースクール「磯の生き物ウオッチング」が8月1〜3日の3日間開催されました。

 今回のスクールは、ふくしまの海に親しんでもらうことを目的に、
1、磯の生き物観察 2、施設内自由見学 3、バックヤードツアー 4、海藻しおり 作りを行いました。
対象は小学4年〜6年生。いわき、福島、会津、須賀川など県内各地から87名の小学生が参加しました。

 開校式の後、バケツやスコップを手にした子供たちは、早速、いわきサンマリーナの磯に出発です。
始めは緊張していた子供たちも、観察が始まると、夢中になってヤドカリやイソガニをつかまえたり、潮だまりで、イシダタミガイやイソギンチャクなどを観察したりしていました。
そして、いろいろな生き物を発見しては、大きな歓声をあげていました。観察後の子供たちの感想では「カニはすばしっこかった」「あんなに生き物がいるなんてびっくりした」などが挙げられていました。
今まで何気なく見ていた磯にもたくさんの生き物たちが生活していることを知り、海で遊ぶ楽しみがまたひとつ増えたようです。

(学習交流課 佐藤 安岐子)

アカウミガメの卵

アカウミガメの卵の保護
▲アカウミガメの卵の保護
 rescue of loggerhead turtle's eggs

 平成12年8月6日、いわき市四倉の四倉海岸にてウミガメの卵を見つけたという地元の方からの通報がありました。
発見者の方に案内していただき現場に到着し、砂をそっと掘り返してみると、およそ40cm程度の深さのところから直径約4cmのピンポン玉のようなアカウミガメの卵が100個出てきました。
これから水温と気温が急激に下がることや、水没してしまうおそれがあったため、卵は水族館に持ち帰り人工孵化させることとしました。
今までアカウミガメ産卵の正式な記録としては茨城県日立市が北限とされていました。
地元の方の話では、10年前までは勿来海岸に産卵にきていたということでしたが、最近は見なくなったということです。

 今後もアクアマリンふくしまでは、産卵に限らず打ち上げや混獲なども含め福島県のウミガメの調査を続けていきます。

(飼育展示課 平 治隆)

世界の水族館情報

東京都葛西臨海水族園 (Tokyo Sea Life Park)

印象的なガラスドーム
▲印象的なガラスドーム
 The glass dome,Tokyo Sea Life Park

クロマグロ
▲クロマグロ
 Blue-fin tuna Thunnus thynnus

 東京駅からJR京葉線で葛西臨海公園駅下車。
目の前には東京湾。と同時に目に飛び込んでくるガラスのドームがとても印象的。このドームがシンボルの東京都葛西臨海水族園は、「海と人間の交流の場」を目標に掲げ、1989年にオープンしました。

 ドームに入り、エレベーターで海の中へ。
今からどんな海中世界に招待されるのかワクワクしてきます。トンカチ頭のアカシュモクザメ。そして巨大なクロマグロの群泳にはいきなり度肝を抜かれます。
そう、この水族園は世界で初めてクロマグロの群泳展示に成功した水族館として有名です。巨大マグロの余韻を残しつつ、次のコーナーヘ。
すると今度は世界の海の展示。南極・北極からサンゴ礁の海まで、ありとあらゆる海の生き物たちが迎えてくれます。
ここでは毎域別に水槽が分かれており、生物の豊富さ・多様さと同時に、海の多様さをも実感させられます。

 飼育の難しい深海生物や東京の海の生物も大変充実しています。ちなみに東京の海には、東京湾だけでなく伊豆七島から小笠原諸島まで含まれるのだそうです。
ですから「東京の海」のコーナーには、江戸前のハゼからカラフルな熱帯魚まで様々な魚たちが展示されています。

 他には、ペンギンや海鳥、そうそう、忘れてならないのが屋外にある「水辺の自然」コーナー。渓流や池、せせらぎの聞こえる流れ。少なくなった東京の自然が見事なまでに再現されています。
「水辺の自然」に来ると、この水族館が、「水族園」と名が付いたわけが納得できます。

 東京都葛西臨海水族園とアクアマリンふくしまは、今年の8月21日に友好提携を結びました。技術や人・生物の交流、情報交換など相互協力を通しての両園館のさらなる発展が望まれます。

 

(飼育展示課 広田 祐二)


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ふくしま海洋科学館の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。