機関誌第6号「AMFNEWS」 -003/007page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

AMF CURRENT RIP 潮目の海

親(潮目の海)潮の魚〜ホッケ〜

 Fish of Oyashio Current 〜 Arabesque Greening Pleurogrammus azonus 〜by Masamitsu Iwata

卵を守るホッケのオス
▲卵を守るホッケのオス
 a male Arabesque Greenling protecting eggs

親潮水槽に沿岸性の強い北方系生物を展示しています。今回は、ホッケについてご紹介したいと思います。

 ホッケは「開き」でおなじみで、脂がのって大変おいしい魚です。分布は広く、茨城県沖から北海道まで北日本の広い範囲で見られますが、特に北海道周辺に多く生息しています。未成魚は沿岸を回遊し、成魚になると定住性が強くなります。

 北海道などの地元では様々な呼び名があり、体が小さく若いものは「ロウソクボッケ」、春に沿岸付近に大群で現れるものを「ハルボッケ」、大きく成長し岩礁の根などに定住するようになったものを「ネボッケ」、そして繁殖期に体の色が青くなったオスを「アオボッケ」といいます。このように産卵期に現れる特徴的な体の色を婚姻色とよびます。

ホッケの卵
▲ホッケの卵
  lump of Arabesque Greenling eggs

現在、親潮水槽で親潮水槽で展示しているホッは平成12年4月頃から飼育を始めました。最初に水槽に入れたときは全長25cm程度の大きさでしたが、夏の間にひとまわり大きくなり、秋には30cmを超えるものが多くなりました。
北海道周辺では9月中旬から12月中旬に産卵がおこなわれますが、親潮水槽の中でも9月頃になると、コバルト色をした「アオボッケ」が1匹、水槽の岩の上に縄張りを作るようになりました。9月下旬になるとほかにも数匹が縄張りを作り、近くに寄ってくる魚を攻撃するようになりました。10月になるとそれぞれのオス


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権はふくしま海洋科学館に帰属します。
ふくしま海洋科学館の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。