機関誌第9号「AMFNEWS」 -006/007page
▲釣り初体験の少年少女が参加
Children and their parents enjoying fishing参加者は、釣りをあまり経験したことのない小学4〜6年生と、その保護者の方です。半数以上の方が釣り初体験で、仕掛け作りやエサの付け方など苦労していましたが、何とか全員がマハゼやボラ、クログイなどを釣り上げることができ、皆大喜びでした。
釣りインストラクターの資格を持つ当館職員が、釣りの楽しさとマナーについて簡単なレクチャーを行い、参加した子供達にも釣りの面白さを十分伝えられたと思います。
今後もこのようなスクールを続けていくことで、自然を理解し、愛する立派な釣り人が一人でも多く育つことを願っています。
(環境展示課 広田祐二)
「見て、触れて、学ぶ」アワアマリンふくしま
TOPICS 5 移動水族館開催
Aquamarie Fukushima's mobile aquarium
▲子供たちでにぎわう会場
Hall crowded with children福島県は面積が全国3位という、たいへん大きな県です。交通機関や道路の整備が進む今でも、アクアマリンふくしまのある小名浜まで4時間以上もかかり、お年寄りや子供たちが気軽に来ることができないような場所もあります。
アクアマリンふくしまでは、県内のさまざまな地域の皆さまに海洋生物への関心を持っていただく機会を提供するため、生物を持参して市町村を訪問する移動水族館を開催しています。この移動水族館も今年で3年目となります。
今年は、10月5日、6日に本宮町中央公民館、10月19日、20日に熱塩加納村体育館で開催しました。この移動水族館には、大小20個ほどの水槽にカラフルな熱帯魚やクラゲなどの無脊椎動物を約20種類200点展示した他、ウニやヒトデなど磯の生物を手にとって観察ができるタッチングプール、ゴマフアザラシやアカシュモクザメの剥製、アンモナイトの化石などに触れることができるコーナーなどを設けました。
会場には、各町村の全小学生をはじめ2つの会場を合わせ約2150名が来場し、さまざまな海の生き物を前にして会場は1日中大きな歓声に包まれていました。
(学習交流課 古川健)
世界の水族館情報
アーティス水族館
Artis Aquarium
▲メインホール(魚の世界)
The MainHall (The Kingdom of Fishes)
▲レンガ作りの貯水槽
Reservoir made of brick運河の町オランダのアムステルダムにあるアーティス水族館は、アムステルダム動物園(1832年開園)の附属施設として1882年に開館した長い歴史を持つ水族館です。サルムという親子の建築家によってデザインされた建物は、いかにも中世ヨーロッパという趣をたたえており、観覧通路の壁面は、全て大理石製という重厚なつくりとなっています。水槽には、海水、淡水を問わず世界中から集められた無脊椎動物、魚類、両生類が展示され、日本のオオサンショウウオが展示されていた他、かつてはタカアシカニの展示も行っていたそうです。
この水族館のメイン水槽は、1997年に新設されたアマゾン川の魚と熱帯海水魚を展示した2つの水槽で、水量はそれぞれ90m2、厚さ10cm、重さ3トンというアクリルではないガラス製の窓を使用した水槽です。この水族館は1860年に英国人口イドが発明した、大容量の貯水槽と飼育槽の間を循環するロイドシステムという独自の濾過方式が採用され、データ的も私たち日本の水族館の常識では信じられないような結果を得ていました。
私たちが訪問した際には、水環境管理を担当するソンダーバン氏に濾過槽やキーパースペースの案内をしていただきましたが、歴史を感じるレンガ作り濾過槽や決して広くない迷路のようなキーパースペースの片隅にケミカルフィルターなどの最新の機器があり、飼育環境への頑固なまでのこだわりを感じた水族館でした。(学習交流課 古川 健)