福島県植物誌 -018/483page

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 一方,霜の終日の平年日は,最も早い太平洋岸で4月10日頃,最も遅い山岳地帯で5月10日 頃となっている。なお,晩霜の記録は福島で6月4日,会津若松で6月3日,小名浜で5月14日 となっている。

 以上,数十kmスケールで,福島県の気候環境の概要について述べた。従って,ここで示した 分布図では,局所的に矛盾する所も出現すると思われる。これらを矛盾なく理解するために,で きるだけ補正しやすく,種々の気象要素を一次式で近似した。これを利用して局所的な気候環境 を推定すれば,気候環境を局所的に理解することもある程度可能であると思われる。

引 用 文 献

福島地方気象台編,1974:福島県の気候,pp.356.
吉良竜夫,1971:日本の森林帯,生態学からみた自然,河出書房,105−141.
Köppen,W.,1918:Klassifikation der klimate nach Temperatur Niederschlag und Jahreslauf,Pet.Geogr.Mitt.,64,193−203,243−248.
Thornthwaite,C.W.,1948:An Approach toward a Rational Classification of Climate,Geog.Rev.,38,55−94.
渡辺 明,1981:福島県における最近の気温異常について,福島地理論集,25,12−18.

        (福島大学助教授)


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