しらかわ 伝えたい、残したい おばあちゃんの郷土料理 -050/056page
精進料理のこと
精進料理について思い出してみたいと思います。私は表郷村金山に住む者ですが 村・部落によって多少異なる点もあるとは思いますが最近は簡素化になったと言い ましょうか今から20年前には当時葬式には本膳といって一人一人にお膳を出します。 現在は変わりました。赤飯はパック詰め又は仕出し屋さんにとなりましたがこれも 皆さんお勤めの為と思います。昔は午前2時頃からもち米3斗〜4斗を四角の木製で 出来たセイロで赤飯を蒸した。隣組の方々で8時頃までに終わるようにした。 其の後のお膳作り、器も多くはありませんので食べ終ったところから下げて洗っては 盛りつけそれは大変でした。一時に出棺後は精進揚げですので、お刺し身と、煮魚と、 酢のもの、吸い物を出します。
最後に番号にて書きます。
[A]
(1)こんにゃくはそのまま煮る。短い方は、5mm位の厚さに切る。
(こがらしは溶いて置く)こんにゃくは3枚に添える。
(2)平椀
切り昆布を醤油と砂糖で味つけする。
油揚げ一枚の物を同じく味をつける。
(蓋付きの黒のお椀に切り昆布、油揚げをのせる)
(3)天ぷら
ごぼう、さつまいも、又はじゃがいもを揚げて一個ずつつける。
(4)つぼ
ふは戻しておく。戻したふに醤油、砂糖で薄く味付けする。水溶き片
栗粉を加えてでき上がり。出来たら黒の蓋付きのお椀に盛る。
(5)お煮しめ
里芋、大根、こんにゃく、椎茸、しょうゆと砂糖で味付けする。
(6)味噌汁 ねぎと豆腐
(7)おひたし ほうれん草
[B]
(1)お刺し身
(2)煮魚
(3)天ぷら(Aと同じ)
(4)吸い物
削り節で出しをとりしょうゆ味にする。そうめんを茹でる。
油揚げを味付けして千切りにする。吸い物椀に入れ汁をかける。
(5)おひたし(Aに同じ)
(情報提供者 表郷村 増子シヅさん)