自然のふしぎ・ゆめ栽培講座 -018/042page

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■三春町立中妻小学校・3年生
サツマイモってこんなに種類があるんだね!

品種によって、こんなにちがいます
「品種によって、こんなにちがいます」

 本校では、毎年1人1本ずつサツマイモの苗を構えて、育て、秋には収穫祭を行っています。サツマイモといえば、1種類しかないと思っているのが現状です。そこで、本年度、農業試験場の「自然のふしぎ・ゆめ研究講座」を活用し、「いろいろイモ栽培」に取り組みました。各班ごとに種類別の苗を育て、苗の本数を変えて育ち方を比較しました。
 農業試験場で開かれた講座では、5つの班に分かれて、「白アズマ」「ヘルシーレッド」「おいらん」「種子島紫」「太白」の昔を肥料袋に入れて植えることになりました。畑でなくても育てられることを知り驚きました。苗を植えた肥料袋を学校に持ち帰り、袋に穴をあけ、水の通り道を作り、日除けのために段ボールで囲みました。管理は各班に任せました。10日に1度、葉の数とつるの長さを測りました。グループで協力しながら、観察力ードに記入していきました。最初の頃は、さほど差もなく、種類ごとの特軌こ気がつかない様子でしたが、次第に、「つるの色が紫だよ。」、「葉の形がハートだよ。」、「つるの伸びが他の班より大きいよ。」という声が聞かれるようになりました。
 収穫の日、自分たちが育て上げたサツマイモを見て驚いていました。皮の色やイモの形がそれぞれ違うのです。ぜひ、サツマイモパーティーをやりたいということになり、保護者の人にも協力していただき、調理をして食べました。5種類のサツマイモをわってみんな大喜びでした。5種類それぞれに特徴があり、初めて見るサツマイモだったのです。
 3年生が取り組んだ「いろいろイモ栽培」は、肥料袋を使い、誰にでも、どこでも.手軽に実践できます。 各班4名で協力し合って、葉の数を1枚ずつ数えたり、巻き尺を使ってつるの長さを測ったりと一生懸命に取り組みました。葉の特徴やつるの色などにも、子供たち自身が気づきました。理科室前に置いたため、苗を植えたばかりの頃、苗を抜かれたことがありましたが、全校生に「私たちの大切な苗です。秋まで育てていきたいので、みなさん協力してください。」と呼びかけました。それからは、なんとか枯らさずに5ヶ月間観察し続けることができました。
反省点としては、生長の著しい夏休みの間の観察が不十分だったということです。
 今回の取り組みから、子供たちは、野菜を育てている苦労がわかったようです。また、自分たちで育てたサツマイモを最後に食べることができ、その喜びも大きかったです。5ヶ月間の観察から普段の学習では得られないものをたくさん学ぶことができました。
(レポート:3年担任 横田 裕子)

味は最高!
「味は最高!」

■郡山市立永盛小学校・6年生
「生きる力ってすごいなあ」

 米と子供たちの出会いは、1年前。張り切ってイネ栽培に取り組んだのですが、秋、子供たちの手に残ったのは、76人の全収穫約800グラムと、「食料を得る」難しさの実感でした。
 そして、今年6年生になって、子供たちは稲作の歴史に触れます。
「今度こそ、十分に収穫してみたい。」、「日本の米のルーツ、赤米を育てて食べてみたい。」、「今、私たちが食べている米とどう違うのだろう。」……子供たちの夢はまたふくらみました。
 そんな時「自然のふしぎ・ゆめ研究講座」を知ったのです。子供たちは、一人一人自分の栽培課題を持って取り組み始めました。大きくみると、○赤米・(古代米)と現在の栽培種の生長や収穫量の違い、○イモにおける品種による生長や収穫量の違い、○それぞれの味の違い、などの課題が挙げられました。実際の栽培にあたっては、試験場の方の指導をいただきながら揃えなければならない条件を考えたり、観察の視点を考えたりしていきました。観察には、朝の活動の時間をあて、継続的に生長の様子を記録していきました。その中で、子供たちは、生長の条件として「日光・肥料・水分」を改めて確認しました。また、昨年の自分たちの作業と比べて専門家の無駄のない合理的な作業に「知恵」を感 じ取っていったのです。


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