自然のふしぎ・ゆめ栽培講座 -020/042page

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■船引町立椚山小学校
くぬぎっ子・全校参加のやさいづくり

 椚山小学校がある船引町の椚山地区は、農村地帯ですが、米づくり中心の兼業農家が多く、野菜作りは祖父母が家で食べるだけ作っているのが現状です。子供たちは、自分で野菜を育て上げたことはほとんどありません。農業試験場の「自然のふしぎ・ゆめ研究講座」の参加募集を知り、野菜を育てる楽しみや収穫の喜び、やり遂げる素晴らしさを子供たちに体験させたいと考え、全校で参加することに決めました。
 各学年で様々な作物の栽増に取り組みました。1・2・3年生はプランターを使った大豆・ピーマン・ミニトマトなど
の野菜栽培、4・5・6年生はペットボトルをつかった養液栽培です。また、学校全体として、学校農園を利用したさつまいもの栽培に取り組みました。

●さつまいもってこんなに大きくなるの!(全校)

 最初に、全児童が取り組んだ「さつまいも栽培」を紹介します。椚山小学校には、「くぬぎっ子畑」と呼んでいる学校農園があります。まずは、保護者の協力を得て畑の準備をした後、農業試験場から頂いた6種類の苗を、各学年に割り当てて(1年:ヘルシーレッド、2年:兼六、3年:種子島紫、4年:花魁、5年:太白、8年:白アズマ)、一人一本ずつ「ふなぞこ植え」しました。自分の植えた昔には名札をつけ、自分のものは自分で栽培することにしました。世話をしたり観察したりする時間は、理科の時間や休み時間を利用して行いました。
 さつまいもは水をあまり好まず、水くれは自然に任せる、とのことで、除草をまめにした程度だったのですが、天候がよかったせいかぐんぐん生長し、7月の半ばには、名札が葉っぱに隠れて見えなくなり、自分の植えたものを探すのに苦労するほどでした。特に、1年生の「ヘルシーレッド」が生長がよかったようです。
 その後もぐんぐん生長し、11月半ばに芋掘りをしたときには、あまりの大きさに子供たちもびっくり。また、さつまいものつるは食べられることを知り、家にもって帰る子もいました。 そして11月の21日、保護者の方も呼んで、待望の収穫祭を行いました。落ち葉を集めて焼き芋をして、みんなで収穫を祝いました。自分で育て、収穫し、うまい焼き芋を食べることができ、子供たちは大満足の様子でした。
 さつまいもは、手入れも簡単・大きな収穫で学校での栽培に適していると思います。栽培の際には、学年の畝や名札をつけたのですが、「これは自分のさつまいも」という意識が子供たちの中に芽生え、最後まで継続して栽培することができました。さつまいもの種類も、できる限り多くすると、違いがわかり楽しいと思います。
 自然に囲まれた椚山に生まれ育ってきた子供たち。緑を愛し、緑に親しみ、この美しいふるさとを守っていきたいと 子供たちは考えています。今後とも栽培活動(みどりの時間)を重視していきたいと考えています。
(レポート:教頭 太田 文枝)

イモ掘り
イモ掘り
「みて!こんなにでっかいのがとれたよ!」

サツマイモ作り
サツマイモ作り
「さつま芋の苗ってねっこがないんだね


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