福島県水産種苗研究所 -002-003/005page

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水産種苗研究所の仕事

魚を育てる

親を育てて卵をとる

 卵を抹るために親になる魚(親魚)を育てます。親魚を健康に育てるにはエサや育て方をどうするか、いつごろ卵を生むか、卵の数や大きさはどのくらいか、卵は何日〈らいでふ 化するかを調査します。

ホシガレイの親魚
ホシガレイの親魚

ホシガレイの卵(受精後3日目、直径1.6o)
ホシガレイの卵(受精後3日目、直径1.6o)

ホシガレイの仔魚(ふ化後5日目、直径6.4o)
ホシガレイの仔魚(ふ化後5日目、直径6.4o)

ホシガレイの幼魚
ホシガレイの幼魚

稚魚を育てる

 生まれたばかりの魚を仔魚(しぎょ)、それより少し大きくなったものを稚魚(ちぎょ)といいます。これらをどんな方法て育てるか、どんなエサをどのくらいやれば丈夫に育つか、どのくらいの期間 で大きくなるかといったことを研究しています。
 育てた稚魚は海に放します(放流)。大きく育てた方が途中で死んだり他の魚に食べられたりしにくくなるので、海の中の網生簀(あみいけす)や陸上の池でさらに大きく育てることもあり、これ を中間育成といいます。この方法や、養殖のためにエサや育て方、大きくなる期間についても研究しています。

ヒラメの親魚
ヒラメの親魚

ヒラメの卵(受精後2日目、直径1.0o)
ヒラメの卵(受精後2日目、直径1.0o)

ヒラメの仔魚(ふ化後3日目、直径3.2o)
ヒラメの仔魚(ふ化後3日目、直径3.2o)

ヒラメの幼魚
ヒラメの幼魚

貝を育てる

卵を採って幼生を育てる

 貝の親は魚と違い卵を生む時期に海から採ってきます。いつごろの時期が卵を採るのに良いのか、どのように卵を採れば良いのか研究しています。
 卵からふ化したばかりの貝の子供を幼生(ようせい)といい、この時期は海水中を泳ぎ回ります。幼生にはエサとして植物プランクトンを与えますが、どのくらい与えれば良いか、育て方はど のようにするか研究しています。

ホッキガイの親貝
ホッキガイの親貝

ホッキガイのトロコフォラ幼生(受精後2時間目)
ホッキガイのトロコフォラ幼生(受精後2時間目)

ホッキガイD状幼生(受精後24時間目)
ホッキガイD状幼生(受精後24時間目)

稚貝を育てる

 幼生は大きさが0.2〜0.3mm〈らいになると泳ぐのをやめて親と同じ生活をするようになります。これを稚貝といいますが、エサの植物プランクトンをどのくらい与えて、どんな方 法で育てれば貝が丈夫に育つかを研究しています。
 研究所の中で育てることができるのは大きさが2mmくらいまでで、それ以上大きくなるとエサがたくさん必要になるため、エサが豊富な海の中で育てる(中間育成)方法も研究し ています。

ホッキガイ幼生(受精後10日目、殻長0.2mm)
ホッキガイ幼生(受精後10日目、殻長0.2mm)

ホッキガイ稚貝(殻長5〜20mm)
ホッキガイ稚貝(殻長5〜20mm)

豆知識

ヒラメ
ヒラメ

ヒラメの仔魚
ヒラメの仔魚

ホシガレイ
ホシガレイ

ホシガレイの仔魚
ホシガレイの仔魚

 ヒラメもホシガイも異体類(いたいるい)と呼ばれますが、左ヒラメに右カレイと言われるように、腹を下にするとヒラメは左側に、ホシガレイは右側に目があります。しかし、生まれて間 もないころはどちらも普通の魚と同じように体の両側に目があります。

   
        
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