福島県水産試験場研究報告 第10号 - 007/073page

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日の調査では、全長4.1mm〜19.1mmの仔魚を多数採集している。その中には、卵黄の吸収が完了していない個体も採集されていた。卵黄の有無で見ると、全長5.4mm以下ではすべて卵黄を有し、全長6.4mm以上ではすべて、卵黄の吸収は完了していた(図−3)。

 すなわち、卵黄の吸収が完了していない個体は、孵化後、2週間未満の個体と言えよう。また、卵黄吸収後の個体は、(写真−9)に見られるように、口をしっかりと開けており、このころから、充分な摂餌能力を備えて、産卵場から生育場へと、移動分散してゆくと思われる。

図−3

 

U 産卵期の親魚

―(産卵期・産卵場に蝟集する親魚を追って)―

 産卵場調査の1987年(昭和62年)はシラウオ漁獲量激減の年

 イシカワシラウオは、船曳網と刺し網で漁獲される。成熟する冬期から春期にかけて、親魚は産卵場に蝟集してくる。この親魚を漁獲するわけであるが、シラウオは高級魚であり、松本ら2)によれば、平成10年漁期(1998年11月〜1999年3月)の、船曳網による漁獲量は、21,348kgで、平均単価は3,799円/kgであり、刺し網によるそれは、5,550kg、4,634円/kgとなっている。総漁獲金額では、1億円を超え、この時期の小型船の重要な漁業の―つとなっている。

 (図−4)にシラウオの漁獲量の推移を示した。最近年では、22トン〜47トンで推移して、安定しているかに見えたが、1999年には6トン台に落ち込んだ。

図−4

 イシカワシラウオの資源管理については、平成4年以降、毎年漁業者検討会が開催され、漁期12月1日〜3月31日をめざし、段階的に移行することとし、延べ操業日数の軽減、重点漁期について検討が加


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