福島県水産試験場研究報告 第10号 - 018/073page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

底・小底の魚種別水揚げ金額を表1の魚種区分について調べた。水揚げ金額の魚種組成から各年の間の類似度指数を求めた。類似度指数の算出にはKimotoの式を用いた。

類似度指数

 各年の間の類似度指数を用いてクラスター解析(群平均法)を行い、類似した年群に区分し、各年群の水揚げ金額上位魚種を求め、漁獲対象魚種の推移をみた。

 主要魚種の資源動向

 当県の底びき網の主要漁獲対象である(であった)魚種の資源動向を推測するため、「県統計」により、主要魚種の水揚げ量の推移をみた。

 漁場利用の推移

 沖底・小底の漁場利用の推移を沿岸小型船との資源と漁場の競合度から推測するため、水揚げ金額の魚種組成の類似度が競合度を示すものと考え、1969〜1999年の「県統計」の魚種別漁業種類別水揚げ金額を用い、水揚げ金額の魚種組成(表1)から各年における「沖底・小底」「沖底・小型船」「小底・小型船」の類似度を算出した。類似度指数の算出にはKimotoの式(前出の式のうち、N1(2):漁業種類1(2)の抽出魚種水揚げ金額の合計,n1(2)i:漁業種類1(2)の魚種iの水揚げ金額)を用いた。

表1

 沿岸小型船の漁法は、主に底魚を漁獲する「固定式さし網」「沿岸はえ縄」「かご・つぽ・どう」の合計として、そのうち大型漁船である「沖合かにかご」での漁獲と思われるズワイガニ、「めぬけさし網」での漁獲と思われるメヌケ類の水揚げ金額は除いた。

 また、近年における沖底の漁場利用の動向を把握するため、県統計より詳細な魚種区分があり、県内最大の34隻の沖底


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県水産試験場に帰属します。
福島県水産試験場の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。